マイナンバー実務検定1級・2級 独学1発合格 〜勉強時間:15時間 実務経験無し〜
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今回は比較的新しい試験であるマイナンバー実務検定の合格体験記です。受験動機は、マイナンバー制度が開始するにあたり、少しでも知識があった方がいいなぁと。
■概要
本試験は、マイナンバーの扱い方に関する試験です。3級は一般人レベル、2級は指導者や管理者レベル、1級は実務者レベル、となっています。ですが、指導者や管理者と実務者の違いはほとんどなく、試験範囲としては1級と2級はほとんど同じであると考えられます。
なお、マイナンバー実務検定の上位資格としてマイナンバー管理士というものがあります。これは、以下のいずれかの条件を満たすことで取得できる資格となっております。
1.マイナンバー実務検定1級合格者で、かつ、当協会が指定する個人情報保護法および安全管理措置に関する認定講習会を受講した方
6時間の講習会に出席した後、レポート提出を行った者で、1日の講習内容を十分に理解したと認められた者。
2.マイナンバー実務検定1級合格者で、かつ、個人情報保護士認定試験合格者の方
協会が提示した、マイナンバーの利活用に関する理解、安全管理措置などのテーマに沿ったレポートを提出して、マイナンバー管理士として活動することが適切であると認められた者。
http://www.my-number.or.jp/cmo.html より
■試験結果
・期間:10日(勉強時間 15 時間)
・費用:22,140円(受験料19,440円、参考書代等2,700円)
・得点
1級:65問(80問中64問以上で合格)
2級:51問(60問中48問以上で合格)
合格基準は1級、2級ともに80%以上で合格です。合格基準が高いため、圧倒的な得点での合格は難しかったのですが、無事にどちらも合格することができました。
■計画
まずはインターネットでの情報集めです。
いくつかサイトを調べてみると、2級は公式テキストだけで対応できるが、1級はそれに加えて各種ガイドラインを熟読する必要があり、さらに個人情報保護委員会や国税庁、総務省等のFAQの内容が出題される、と書かれていました。
公式テキストでは基礎知識が学べ、ガイドラインはさらに深く踏み込んだ内容、そしてFAQは実務レベルの内容となっているようです。そこで、まずは基礎知識を学ぶために公式テキストを読み込んだ後、ガイドラインおよびFAQに進むことにしました。
公式テキストは約260ページということですので、1日40ページくらいずつ進めて7日くらいを目安に終わらせるように計画を立てました。テキストの2週目はその約半分の4日、3週目は2日で終わらせれば、合計13日で終わる計算です。
次にガイドラインについては、以下の2つが1級の試験範囲であると公式ホームページに記載がありました。それぞれのガイドラインから5〜10問程度出題されるようです。
・特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(行政機関等・地方公共団体等編)
・金融業務における特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン
当初はそれぞれのガイドラインに2日ずつかける予定でしたが……まぁ後で書きますがこれらを読む必要は全くありません。公式テキストに重要な箇所は載っていますし、ガイドラインを読むこと自体が苦痛なので、個人的にはおススメしません。
そして最後にFAQを理解します。FAQは厚生労働省、総務省、個人情報保護委員会のそれぞれに掲載されていますが、非常に量が多い。そこで、インターネットで調査した結果、出題される割合が最も高いのは個人情報保護委員会のFAQであることが分かったので、そこを中心に学習し、時間が余ったら他の省庁のFAQを確認することにしました。
■実行
公式テキストの購入からはじめたのですが、ここで問題が発生。マイナンバー実務検定のテキストは需要が少ないためか、通販で頼んでから届くのに10日ほどかかりました。勉強を開始すると決めたのが試験20日前でしたので、テキストが届いてから受験まではわずか10日となってしまいました。
試験ギリギリから勉強を開始する予定の人には注意が必要です。事前にテキストは購入するようにしてください。
試験委員会から受験票が届くと、前々回の過去問が同封されていました。が、テキストが手元にないため勉強には取り掛かれず。後に公式テキストが届いてから学習を開始しました。全部で約260ページ。当初は1日40ページずつ仕上げるつもりでしたが、テキストの到着が遅れたため、1日80ページ超ずつ読み進めることにしました。
テキスト自体は読みやすく、繰り返し事項も多かったため、1日80ページはそれほど大変でもなく、無事に3日で1周目が終わりました。そして2周目に2日、3周目に1日かけ、合計6日で終わらせました。
なお、テキストの各章末に練習問題が掲載されていますので、時間短縮をしたい方は、問題を解きその解答を読んである程度理解してから各章の冒頭に戻って読み進めると、勉強効率が上がるかと思います。他の試験の合格体験記で何度も書いている通り、テキストから読んでその内容を理解することは難しく、問題から解いてその後でテキストで確認する方が記憶に残りやすいので。
その後7日目からガイドラインを読み始めましたが、ほとんどがテキストに書かれている内容でした。稀にガイドラインにしか掲載されていないものもありましたが、全体のごく一部です。そのごく一部のために合計100ページほどあるガイドラインを読むことは得策ではありません。過去問で出題されたらその都度その箇所を覚えた方が良いです。すぐにガイドラインを切り上げてFAQに進みました。
FAQは各会社から各機関に問い合わせられた事項を、その回答とともにまとめたものです。ですので、実務により近い内容となっています。税金分野及び社会保障分野(ごく稀に災害分野)での具体的な対応方法を覚えていくことになります。
個人情報保護委員会に載せられているFAQは全部で100弱。量が多いように思えますが、公式テキストでも説明されている内容もあるため、実際に覚えるのはその3分の1の30個くらいになります。
全体をサラッと確認するのに1日使い、次の日に各FAQの詳細を覚えていきました。
ここまででテストまで残り2日となりました。それから2級の過去問を実施し、その後1級の過去問を解きました。点数はその時点で両方とも8割超えていました。間違えたところを見直して試験に備えました。
過去問を解いた感じでは、1級と2級で出題レベルはほとんど変わりませんでした。1級は2級に比べて問題数が多いことと、個数問題があることくらいです。個数問題とは、単純に正解もしくは不正解の選択肢を選ぶというものではなく、選択肢の中にいくつ誤ったものがあるのか、まで理解しなければならない問題のことです。
■本試験
1級が午前10時から、2級が午後2時からというスケジュールです。試験会場は東京大学駒場キャンパスでした。駅から歩いてすぐなので、目的地まで迷わずに到着することができました。
1級と3級の試験会場は隣同士でした。当日に試験を欠席した受験者の空き席が多かったのが印象に残っています。あと、本試験は途中退室が認められていないので、早めに試験を終えてしまうと暇です。試験終了の少し前に終わるように、丁寧に問題を解くと良いでしょう。
受験票には試験開始10:00の10分前に着席するように書かれていたのですが、注意事項の説明及び試験番号、会場名、氏名の記入等を行なう時間があり、実際に試験が開始するのは10:15からでした。席についてから試験開始まで結構暇です。
しばらくの後、試験監督者の「よーい、はじめ!」の合図とともに問題冊子を開いて全体を俯瞰すると、過去問と同じような問題もかなり多くみられました。法律系試験の正誤問題を解く際には、全ての選択肢を吟味し、文章の間違ってる箇所に下線を引いて、消去法で解いていくと良いです。50問目あたりで集中力が切れたので、一度深呼吸をして数分休んだ後、一気に残りの30問を解きました。
問題冊子に解答をチェックした時点で90分が経過していました。第1問目に戻って、問題冊子に記載した解答を1つずつ解答用マークシートに転記する作業の開始です。転記作業の仕方としては、問題ごと再度すべての選択肢を吟味することはなく、問題とチェックした選択肢のみを確認し、マークシートを塗りつぶすというステップで進めました。これが終わって時計を確認すると終了10分前。最後に問題冊子でマークしたものと、マークシートにマークした選択肢が正しいかどうかのチェックを実施しました。
試験が終わり、マークシートが回収されると、部屋から出ていくように言われました。弁当を持参していたのでこれには困りましたが、試験会場の上の階が控室になっていたようですので、昼食の後、午後の2級に備えて1級で分からなかった問題をスマートフォンで調べました。それでも午後の試験まで時間が空いたので、キャンパス内を散歩し、気分をリフレッシュしました。
午後の2級試験は14:00開始。1級と同様に14:15に試験開始でした。何度も書くようだけど暇。
1級よりも問題数が20問少ない全60問で試験時間も30分少ない90分。問題レベルはあまり変わりませんが、個数問題がなくスムーズに問題を解いていくことができたため、試験開始後30分ですべて解き終わり、それから10分ほどでマークシートへの転記が終わりました。
試験時間が半分以上残ったので、非常に暇を持て余しました。机に突っ伏して寝ましたが、試験終了10分前に試験監督者の「残り10分です」の声で目覚め、最後にもう一度問題冊子にチェックした解答とマークシートにマークした解答に相違がないことを確認して試験が終わりました。
2日後に個人情報保護士会のホームページに解答が掲載され、自己採点をしたらともに80%を超えていました。
■総評
試験自体はそこまで難しくはないのですが、受かるためにはある程度の根気が必要です。というのも、試験勉強自体が面白くないんです。試験問題も正誤問題を判断していくような問題で、社労士試験のように一問一問に神経を使う必要があります。
趣味で受けるには少しツラい試験かもしれませんが、個人番号を扱う実務に関わっている方、番号制度についての見解を深めたい方、にとっては有用な試験だと思います。
特に、企業が個人番号の扱いを誤ると刑事罰に処されることもあるので、実務に従事している方は是非本試験を受験し、確かな知識を習得するようにしてください。
◎マイナンバー実務検定最短合格のためのアプリ
マイナンバー実務検定に効率よく合格するためのアプリを作成しました。ベーシック問題とアドバンスト問題に分け、前者を公式テキストレベル、後者をFAQレベルとしています。解説を丁寧に書きましたので、これひとつで合格できるようにしました。
以下のリンクからGoogle Play Storeにアクセスできます。
最短合格!マイナンバー検定1級・2級 Lite
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