資格キラーのブログ

教育コンサルタントが効率的な勉強法で狙った資格を独学で取得し、受験体験記、学習に役立つ情報を順次発信します。
スカイプによる指導をご希望の方、その他問い合わせは、当サイトリンク先「スカイプ家庭教師」よりお問合せください。
<< プログラミング教育について 〜学ぶべき理由とは〜 | main | 中小企業診断士第2次試験 独学合格 〜口述試験〜 >>
中小企業診断士第2次試験 独学合格 〜筆記試験〜
0

    JUGEMテーマ:検定試験にむけて

    JUGEMテーマ:ビジネス

     


    今回は、中小企業診断士二次試験の合格体験記です。

    筆者は4年前に一次試験に独学で1発合格しており、その年の二次試験に不合格。翌年は試験を受けずにスルーし、中小企業診断士の講師をはじめた関係で翌々年の1次試験に再度受験して合格。その合格した年にも二次試験を受けられず、その次の年に3年ぶりに受験して無事合格しました。

    しばらく試験を受けなかった理由としては、業務が多忙だったことに加えて確実な合格方法が見つからなかったことがあげられます。中小企業診断士二次試験は解答が公表されず、対策が立てづらい試験です。合格体験記を書くにあたって「中小企業診断士は運です!」なんて言っても有用な記事になりません。
    そして今年やっと中小企業診断士二次試験に合格できるという自信があったため受験し、見事に合格できました。

     

    他サイト様では独学とは言っても通信講座や情報商材を利用している例が多々みられます。が、本サイトでは書店で購入できる書籍のみで合格した体験記を紹介します。結論から言って、独学は非常に難しかった…… しかし、大変な反面、情報収集能力や分析能力は格段に向上しますね。市場に出回っている書籍をすべて購入して比較検討したりと、無駄な出費も結構かさんでしまったため、このノウハウが皆さんの役に立てられればなと思います。

    さらに、初年度は不合格となっているため、なぜ不合格になったのか、その時にはどの教材をどのように使っていたのか、という誤った学習方法にも所々触れていきます。

     


    ■概要
    中小企業診断士全般につきましては過去の一次試験の記事をご参照ください。本記事では二次試験の中の、特に筆記試験について概要を説明します。

    筆記試験を合格すると次に試験としては最後の口述試験がありますが、その合格率が毎年99%以上であることを考えると筆記試験が中小企業診断士試験の最大の山場と考えられます。一次試験をくぐり抜けてきた受験生の中で争わねばなりません。合格率が毎年20〜25%あたりであることを考慮していると、合格点をとったから合格という絶対評価でなく、受験生の中の上位何割かを合格させる相対評価の試験だと考えるのが妥当でしょう。つまり、ハイレベルな受験生の中で上位にならなければ合格できないことになります。

    試験科目は事例1、事例2、事例3、事例4の全4科目。それぞれの受験時間が80分なので合計320分の試験となります。それぞれの科目の概要は以下の通りです。カッコ内は一次試験の関連科目になっています。

     

     事例1:組織人事(企業経営理論)
     事例2:マーケティング流通(企業経営理論、運営管理)
     事例3:生産管理(運営管理)
     事例4:財務会計(財務会計)

     

    年度によっては、経済学、経営法務、中小企業経営・政策、経営情報システム、の知識を使う場合もありますが、基本的には企業経営理論、運営管理、財務会計がメインです。つまり、これらの3科目についてはシッカリと理解しておく必要があります。

    そして、筆記試験最大の特徴は解答が公表されないことです。出題の要旨は試験委員会から発表されますが、具体的な模範解答は公表されません。ですので、各資格学校が提供する過去問題集の解答がすべて違うことが起こりえるため、非常に学習が難しい試験となっています。せめてもの救いは、暗記科目ではないため学習時間をそれほど多く確保しなくても済むといったところでしょうか。

     


    ■試験結果

    ・得点:254点(400点満点中240点以上で合格)

     事例1 :48点
     事例2 :68点
     事例3 :62点
     事例4 :76点
     

    今回は時間の算出が難しく、費用に関しましても市場に出回っている中小企業診断士二次試験対策本をほぼ全て購入したため計算が困難なため割愛させていただきます。私自身はすべての書籍を読破しましたが、購入した書籍の中で個人的に有用と思ったものに絞って本記事で紹介します。

     

    一応、合格した年に関しての学習状況を説明しますと、試験日の10日前から勉強を開始したので総勉強時間は10時間ほどです。が、筆者は中小企業診断士の講師をしていましたので一次試験の知識(特に財務会計)は一般の方よりかなり高いレベルで習得していました。さらに初年度の受験で事例攻略のセオリーは終わらせていたため、事例の解き方も習得した状態からのスタートでした。

    事例4は9割取れてる自信があったのですが、成績開示をしてみたらまさかの76点。これは得点調整されている可能性が高そうです。

     


    ■計画
    自身の経験およびインターネットで調査した結果、事例4に力を入れて他の事例は過去問を1年か2年分だけシッカリと解く計画を立てました。

    事例1〜事例3は学習時間と点数が比例しないため、深く踏みこんではいけません。なぜならば、これらの事例は国語力の問題であり、さらに出題者が意図した解答を制限時間内に読み取らなけらばならないという、ある意味博打的要素があるからです。一方、事例4は努力と得点が比例する科目であり、二次試験唯一の「答えがある」科目でもあります。傾向と対策を練れば確実に得点できるということです。しかも、一般的に中小企業診断士受験生は財務会計が苦手とのこと。二次試験は相対評価ですので事例4が得意だと他の受験生と大きく差をつけることができます。

     

    以上より、事例1〜事例3では多面的解答によって出題者の意図を大きく外さないように意識します。多面的解答とは、解答を1つの要点に絞って深く詳細に記述するのではなく、幅広くキーワードを入れ込むことで失点を回避する手法のことです。事例1〜事例3においては満点をとる必要はありません。3科目平均で50点以上取れれば合格は近づきます。なぜならば、仮に事例1〜事例3の平均点が50点だったとしても、事例4で90点取れれば合計点が240点を超えるため合格基準点をクリアできる可能性もあるからです。

    あとは、試験委員会の方が書籍を出していますので、通勤時間や風呂の時間などを使って読むようにしました。単純に読み物として面白いですし、中小企業ならではの強みの生かし方や成功例を学ぶことができます。ちなみに筆者は現在までに各書3回以上繰り返し読んでいます。書籍の詳細につきましては【具体的な書籍の進め方】に箇条書きにしております。

     

    学習の注意点としましては、複数の事例を解き過ぎないことです。インターネット上では解いた事例数を競い合っている例もありますが、個人的にはおススメしません。過去2年、3年分を何回も繰り返して「ふぞろいな再現答案」のキーワードと見比べて、解説をシッカリと読み込んだ方が良いと思います。「ふぞろいな再現答案」は解答基準が不明な中小企業診断士試験には強力な書籍です。「ふぞろいな再現答案」は、各年度の受験生の答案と評価(合格、A、B、C、D)を収集し、それぞれの評価と答案を見比べて加点されているであろうキーワードを推定し、編集グループの考察とともに問題の分析、対策をしていこうという趣旨のもと作成されたものです。

     

    不合格になった初年度は過去10年分の事例を万遍なく学習してしまいました。事例を複数解くことのデメリットは、_鬚い燭海箸破足してしまい復習時間が減ること、⊆,了例を早く解かなければならないという強迫観念のようなものに駆られて1つの事例に集中できなくなること、書籍購入代金がかさむこと、です。
    筆者が合格した年には、事例は過去2年分しか解いておりません。1つの年の事例に注力し、各々3回ずつ復習しました。同じ問題を何度も解いてると分かりますが、与件文は非常に奥が深い。何気ない1文が解答への伏線になっていたりと、与件文すべての文言に意味があることに気がつかされます。80分以内という時間内には出題者の意図に気がつけなくても数時間かければ完全にくみ取ることは難しくても、大きく外すことはない解答を作れるようになります。

     

    さて、事例1は人事・組織、事例2はマーケティング、事例3は生産管理、という視点で解く必要がある点を除けば基本的な解答の仕方はすべて同じです。与件文から解答の根拠を見つけ出し、もしも見つけられなければ一次試験の知識を使って解答する、という事例攻略のセオリーを採用できます。

    一方で事例4は知識と計算勝負。優先順位のつけ方も必要です。事例4では新問題も出る傾向にあるため、中小企業診断士試験対策の参考書だけでは不十分だと考え、簿記1級のサクッとシリーズ、税理士・公認会計士試験対応の意思決定会計講義ノートを採用するのが良いです。
    実際に「意思決定会計講義ノート」は非常に有用でした。元々は、税理士や公認会計士の試験対策書なのですが、中小企業診断士試験にも非常に有用です。全体を通してかなりレベルが高いので簿記1級の書籍と並行して進める必要があります。特にCVPやNPVに関しては本書をマスターしておけば本試験でどんな問題が出題されても対応できるレベルになっているはずです。
    なお、平成23年度の本試験には、本書に掲載されている予防原価が初めて出題されています。近々デシジョンツリーも出題されるかもしれません。

    簿記1級の本は商業簿記第3巻のキャッシュフロー計算書の章、そして工業簿記第3巻の原価計算の章を完璧にしておくと良いかと思います。余裕があれば1級の商業簿記3冊と工業簿記3冊の合計6冊終わらせても良いかもしれません。平成25年度の中小企業診断士試験では200%定率法が出題されたのですが、商業簿記をやっていれば難なく対応できる問題でした。

    あと、問題と課題、対策の違いを理解することは非常に大切です。課題を聞かれているのに問題を答えたり、対策を聞かれてるのに抽象的な解答をしてしまうと大きく失点してしまいます。過去記事にこれらの違いをまとめておりますのでご参照ください。


    「問題」「課題」「対策」の違いとは 〜ロジカルシンキング〜

    具体的な書籍の進め方は下記の通りです。カッコ内は初年度受験生の完了目安です。一次試験から二次試験筆記試験までは約2ヵ月あるため、合計60日になるようにしました。多年度受験生は1年計画で一つ一つ丁寧に解くと良いでしょう。

     

     1.中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー(10日)
     2.中小企業診断士2次試験セオリーで解く模擬問題集(5日)
     3.意思決定会計講義ノート ※サクッと受かる日商簿記1級 と併用(40日)
     4.中小企業診断士2次試験 ふぞろいな再現答案(5日)

     

    また、空き時間には以下の書籍を読書代わりに読みます。中小企業診断士試験の試験委員会に属する先生方が執筆したものです。

     

     ・小が大を超えるマーケティングの法則
     ・引き算する勇気 ―会社を強くする逆転発想
     ・ビジネスモデル革命―グローバルな「ものがたり」への挑戦

     

    上記書籍を読み終えて余裕があるなら「スモールビジネスマーケティング」もおすすめです。ただし、小が大を超えるマーケティングの法則とかぶってる内容も多いので必須ではありません。

     


    ■実行
    まずは「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー」を解きます。事例を解くノウハウが詰まっていますので、はじめはこの書籍からはじめると良いかと思います。他の書籍から解いてしまうと、何となく解説を読むだけであいまいな理解になってしまうのですが、事例攻略のセオリーでは論理的に解答の導き方が説明されており、なおかつ時間配分のモデルまでも提供してくれています。
    本書で演習が足りないと感じたら「中小企業診断士2次試験セオリーで解く模擬問題集」を補完教材として解くと良いでしょう。セオリー通りに演習を何回もこなすことでセオリーを身につけることができます。
    なお、「中小企業診断士2次試験事例攻略のセオリー」は年度によってはプレミアがついて高額になることがあるため、最新のものを早めに購買すると良いでしょう。もしも買うのが遅れてしまった場合、過去のもので安いものを探して中古で購入すると良いです。というのも、セオリーのノウハウはどの年度のものを買っても変わりなく、解く対象の問題が異なるだけだからです。

     

    次にはじめるのが「意思決定会計講義ノート」です。これが非常に大変です。ちなみに筆者はこの本を30周くらいこなしています。もう全ページ皺くちゃです(笑)。この本は一次試験を受験する前に着手すると良いかもしれませんが、そうすると一次試験の学習効率が落ちてしまうのが悩みどころです。
    直接原価計算のメリットやデメリット、CVPやNPVの多岐に渡るバリエーション等、非常に多くの内容を、しかも高いレベルで学ぶことができます。本書に載っていない要点で中小企業診断士試験で頻繁に出題されるのはキャッシュフロー計算書関連だけでしょう。そこに関しては、サクッとシリーズの商業簿記第3巻の対応する章を反復演習すれば問題ありません。キャッシュフロー計算書は原理さえ分かってしまえばなんてことはないのですが、丸暗記で対応しようとすると誤答が増えます。実際に平成28年度試験では前年度と今年度分の減価償却費が問題文で与えられており、今年分のキャッシュフロー計算書を作成する問題が出題されました。減価償却費の増加分を今年度分に計上していると解答した人がちらほらいたようですが、原理を理解していれば今年分の減価償却費だけ考慮すれば良いなんてのは容易に分かることです。

     

    閑話休題、意思決定会計講義ノートを進めるにあたってつまずいたら、サクッとシリーズ(工業簿記 第3巻)に戻ると理解できるようになります。時間があれば工業簿記第3巻を仕上げてから意思決定会計講義ノートに進むのが良いので、試験日までの残り日数と勘案して進めることが肝要です。

     

    最後に着手するのが「中小企業診断士2次試験 ふぞろいな再現答案」です。
    これまでに、事例攻略のセオリーで各事例の解き方を習得済みで、意思決定会計講義ノートおよびサクッとシリーズで事例4にも対応できる知識・計算力が身についているはずですので、今度は実際の試験問題と解答用紙をダウンロードして、時間を計測して解くようにします。
    この段階で学んで欲しいことは、事例攻略のセオリーが絶対ではないということです。ふぞろいな再現答案をやると分かりますが、与件文の内容が複数の問題に渡ってキーワードとなっていることがあることに気がつきます。ここで意識すべきなのが多面的解答です。基本的に事例攻略のセオリー通りに解けば良いのですが、迷った場合や少しでも自信がない場合は、与件文中の複数のキーワードを盛り込んで部分点を稼ぐのが得策です。

     

    与件文を抜き出す際の留意点としては、ただ単に与件文の言葉を使うだけでは不十分だということです。
    例えば、「売上が向上していないA社の組織上の問題点をあげよ」という設問で、与件文に「A社は事業部間で人員の異動が行なわれていない」と書かれていた場合、そのまま抜き出して解答しただけではダメです。異動が行なわれていない結果、何がおこり、どういう問題が生じるのか、まで書けるかどうかが合否を決めます。解答例としては「A社は事業部間で人員の異動が行なわれず、繁忙期に部署間異動を通じて適切な人員配置ができないため、人手不足の事業部では顧客への十分なサービスが提供できず、売上に伸び悩んでいる。」のように、具体的にどういった状況で、どういった問題が生じているか、まで論理展開しなければなりません。
    もちろん、文字数との兼ね合いになりますので、そこら辺は本試験で臨機応変に対応する必要があります。

     

    さらに、各事例には「助言系」と呼ばれる問題が存在していることに気がつきます。この「助言系」の問題は、文中からただ単に抜き出すのではなく、与件文の内容をヒントにして一次試験の知識を活用して解く問題です。これにはフレームワークが存在し、事例1であれば「○○によって従業員のモラール向上を図る」「○○の人員を増強し、△△できる組織体制を構築する」、事例2であれば「○○に対し、高付加価値である△△に商品を、□□を通じて販売する。それにより、客単価が上がる」のような「誰に、何を、どのように。効果」を基本とし、事例3であれば「○○の一括購入、一括配送の体制を構築してコスト削減を図る」「作業の標準化を実施し、○○面での品質改善を図る」等、です。

    補足ですが、文字数調節として「愛顧:顧客ロイヤルティ」「士気:モラール」のような組み合わせをいくつか覚えておくと、どの問題に対しても文字数ギリギリまで解答欄を埋めることができるようになります。

     


    ■本試験
    本試験会場は武蔵野大学有明キャンパスでした。最寄駅は国際展示場なのですが、豊洲駅からバスで行くことにしました。受験者の方々がゆりかもめやりんかい線を使うと思われるので、混雑していない交通機関を使いたかったからです。バスの方が安いというメリットもあります(笑)。

     

    会場には1時間ほど前に到着したのでトイレに行ったらすでに長蛇の列。暗記試験でもないので気長に待ってて試験部屋に戻ると、まもなく試験官が注意事項を説明し始めました。

    事例1の試験開始とともに、すべての問題用紙の左空欄に大きく「人事」と書きます。問題を解いているうちに組織・人事の視点を忘れてしまうこともあるので、常に「人事」の2文字が視界に入るようにしておきます。
    相変わらず与件に根拠の少ない事例ではありますが、事業多角化によるリソース分散から引き起こされるサービスレベルの低下、ジョブローテーションによる従業員モラール向上、営業を増強するために技術の分かる営業職員の増加、など一次試験の知識をフル活用して解答を記述しました。

     

    事例1が終わって休憩時間。武蔵野大学は1階に芝生の広場があるので寝ころびました。80分×4回の計320分の試験のため休憩時間を使って目と脳を休ませなければなりません。背中を草がチクチク刺してきて痛かったのですが、試験開始ギリギリまで休んで次の事例2に備えました。
    ちなみに試験20分前に着席するよう言われるのですが、これを馬鹿正直に守る必要はありません。そもそもトイレには長蛇の列ができるため、試験終了直後にトイレに向かったとしても20分前までに戻れないことはしばしば起こりえます。ですので、20分前までは普通に休憩し、皆が部屋に戻る頃になってから空いているトイレにお邪魔すると良いです。これでも15分前には楽勝で戻れます。長期勝負に備えてなるべく体力を温存することが大切です。

     

    事例2がはじまって今度は各ページに「マーケ」と大きく記載。この事例が非常に難しく、対象を外さないようにすべての設問に対して多面的解答をしました。というか「B 社のこれまでの製品戦略について、80 字以内で整理せよ。」ってさすがに手抜き過ぎない? 「これまで」ってどれまでだ?? と考えながら次の設問を読んでみると「これまでの製造スタイルを大切にしながら成長を追求していくつもりである。しかしながら、製品アイテムは見直すことを考えている。」との文言を発見! つまり、これまでの戦略には大切にすべき良い点があるが製品アイテムに問題があるんだな、ということが分かりました。あとは、それらを順番に記述するだけ。ふぅ、何とか1問目はクリアできそう。
    事例2では対象を特定することが大切なのですが、与件文に書かれている対象が幅広過ぎてどうやって手をつければ良いのやら…… 取りあえず、対象を味に敏感で健康志向の女性、シニア、外国人、のように与件文に存在する全ての文言を盛り込み、足切り回避に注力しました。
    とにかく与件文を全て使うようにしてY川という使いづらいキーワードに関してもY川と外国人を組み合わせて「外国人に対してY川ツアーとともに工場見学を実施してイメージ向上」のように半ば強引に解答を作り上げていきました。

     

    昼休みは試験会場から少し離れたレストランで食事してリフレッシュ。日曜日のお台場なので周りは家族連れが多く、試験会場から遠かったため受験生っぽい人たちもいなかったので、心身ともに試験から離れられたのは良かったです。食事後、試験開始までは大学内を探検しながら可能な限り頭を休めることに専念しました。部屋に戻るときに喫煙コーナーの横を通ってしまい、少し気分が悪くなったのは失敗でした。どうでもいいことですが、お台場は珍しいポケモンが多く出現するようです。

     

    事例3では「QCD」と記載。今更QCDの説明をするまでもないかもしれませんが、「Quality(品質)、Cost(費用)、Delivery(納期)」のそれぞれの頭文字を並べたものです。試験がはじまって解答用紙を開くと…… なんと160字の問題が2問も?! うーん、なんか今年は事例2に続いて問題が雑だなぁ…… と思いつつも、与件を読みながら解くと結構簡単。まぁ簡単って言っても相対評価なのであまり関係ないんですけどね。
    助言系問題に対しては、品質を安定にするために作業の標準化、作業ルールの徹底、予防点検や定期点検。コスト削減のためには生産体制を変えて一括発注、一括出荷、ロットサイズの適正化や内段取りの外段取り化。納期を守るためにはITを活用したSCM(サプライチェーンマネジメント)。こんな感じのキーワードを使って対応していくことになります。

    他に事例3で気をつける点は、中小企業という特性を考えると新設備への投資は基本的に控えるべきです。既存の設備を使えるのであれば、既存のものを活用して生産の効率化等を高める選択をした方が無難です。これは何年か前の「ふぞろいな再現答案」にも書かれていた内容です。
    筆者の受験した年には見事に設備投資をする選択としない選択を選ばせる設問が出題されました。ネット上では論理が通っていればどちらでも正解ではないか? との意見も少なからずありましたが、個人的な意見ではよほど採算が取れるという根拠が与件文から読み取れない限り設備投資は実行してはいけません。
    さらに余談で、事例3は多年度受験生が有利と言われている(?)ので、事例4の次に学習に力を入れるべきなのかもしれませんね

     

    そして最後の事例4――待ってました! この時間になってくると疲労しきっている受験生も増えてくるのですが、その中で私のテンションは上がりまくってました! 簿記1級の該当箇所と意思決定会計講義ノートを完璧に仕上げているので、他の受験生に負けるはずがありません。もちろん目標はノーミスの満点狙いです。
    さすがに事例4でわざわざ「財務」とは書きませんでした。事例4で一番気をつけたのは単位の誤り。計算問題では計算するより前に解答用紙に単位を書くようにしました。例えば、負債比率に決めたのであれば、先に解答欄に「%」を記載するというように。あとは小数点以下何桁目まで解答するのかも気をつけなくてはなりません。あとは「黒字にするためには何個以上売れば良いか」のような問題で、何個の部分をxで置き換えた計算結果で「x≧60.3」となった場合に「61個以上」と解答するところにも注意が必要です。計算問題において小数点が出た際に、四捨五入してしまう人が多いので。
    時間配分に関しては、1つの問題には最大でも配点の2倍の時間(例えば10点問題なら20分で次の問題に移る)しかかけないことを順守。試験時間は配点の2倍の200分もないのですが初めの方の経営分析などは配点が高い割に数分で終わるので、このルールは結構有用です。

     

    初めの財務諸表を用いた経営分析の問題はテンプレート通りに、収益性、効率性、安定性、の3つの観点から解答。次のキャッシュフロー計算書の問題も基礎的な問題。そして次にNPV(正味現在価値)の問題が登場。概してNPVの問題は時間がかかるので後回しにもしようと思いましたが、ここで配点×2倍(分)ルールを適用! で、ソワソワ、ワクワクしながら解いてみると意外と簡単。過去にここまで簡単なNPV計算もなかったような気がします。しかも、途中計算もかけるので答えが間違っても計算過程が正しければ部分点がいただけるという親切っぷりに感動。残念ながら、自分で定めた制限時間以内に解けなかったので計算の途中でしたが泣く泣く次の問題に移ります。
    次は、損益計算書からの限界利益と貢献利益を求めて事業撤退するかどうかを求めさせる問題です。まぁ計算演習しまくってる方々なら「共通固定費配賦額を除いた貢献利益が黒字になって、事業撤退しちゃうと固定費分回収できないっていうアレでしょ?」と、計算する前から結論が見えてるような設問です。数分で完答。
    最後は与件文、問題文の抜き出し問題とCVPの感度分析でした。またもや捻りがない。この損益分岐点を求めさせる問題も計算過程を書かせるという優しさ。本年の事例4の試験委員会は非常に親切でした。個人的には計算過程を書かせるということは非常に良いことだと思います。なぜならば、シッカリ学習してきた受験生がウッカリミスで大きく失点しないため、実力が得点に比例するからです。

    昨年の問題も簡単でしたが、今年はそれ以上に簡単かと思われるくらいで時間が30分くらい余りました。簡単ということはそれだけ勉強してきた人としなかった人の差が顕著になるということですので良問だったと思います。余った時間を使って検算して、単位を確認して、小数点の桁数を確認して、あとは読みにくい文字を書き直したり、句読点を綺麗に書き直したり…… を繰り返しているとそこで試験時間終了を告げるチャイム。

     

    無事に320分の試験が終わりました。手ごたえは大あり。特に事例4で満点近く取れてる自信があったので、かなり高い確率で合格していることを確信していました。唯一の不安要素と言えば事例2での足切りくらいですが、自分が足切りくらうようなら皆足切りくらってるだろうとの楽観的思考によりマイナス思考を払拭しました。

    帰りは夜の晴海を眺めながら豊洲駅まで歩きました。あ、ここが地下空洞で話題になった豊洲市場か。

     


    ■総評
    中小企業診断士試験は決して簡単ではなく、むしろ難関試験に分類されるでしょう。が、万人に受験してもらいたい試験です。何より試験勉強が面白い。あと、二次試験にはモデル企業があるようですので、様々な企業の実例を垣間見ることができるため、経営に関わっている人には多くの成功事例を蓄積できるという利点があります。

    最後になりましたが、以下が筆者おススメ書籍のまとめです。「事例攻略のセオリー」と「ふぞろいな再現答案」の年度を被らせないことを推奨します。「中小企業診断士2次試験 ふぞろいな再現答案3」には2年分掲載されているため、事例攻略のセオリーと合わせて合計3回分の演習ができることになります。初めの方に書きましたが、事例マラソンなるものを実践されている方もいらっしゃいますので、その方々と比べれば使用する書籍数は少ないように思われます。しかし、多年度受験生ならまだしも初年度に合格しようとする方々には限られた勉強時間しかありません。少ない事例を深く研究して本試験に臨まれてはいかがでしょうか。

     

    2次試験の合格体験記は以下のリンクから飛べます。

     

     

    中小企業診断士第2次試験 独学合格 〜口述試験〜

     





    本ブログはランキングに参加しています。
    応援していただける方は下記リンクをクリックお願いします。
    にほんブログ村 資格ブログ 資格試験勉強法へ




    | katekyonet | 資格勉強 | 22:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









    http://blog.katekyonet.com/trackback/121
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031     
    << July 2017 >>
    + SELECTED ENTRIES
    + RECENT COMMENTS
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      管理人 (07/19)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      ty (07/18)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      yi (07/10)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      yi (07/08)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      yi (07/08)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      yi (07/06)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      管理人 (07/06)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      yi (07/05)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      yi (07/04)
    • ITストラテジスト 独学1発合格 〜勉強時間:12時間 実務経験無し〜
      yi (07/03)
    + CATEGORIES
    + ARCHIVES
    + Twitter
    + MOBILE
    qrcode
    + LINKS
    当サイトはリンクフリーです。
    + PROFILE