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われわれの人生とはわれわれの思考が作りあげるものに他ならない。
マルクス・アウレリウス・アントニヌス(Marcus Aurelius Antoninus)
人生を謳歌できる人がいる一方で、人生に振り回される人がいます。どうせなら人生を謳歌したいと望む人が多いのではないでしょうか。では、どのようにすれば謳歌できるのか。
人は、喜んだり、腹を立てたり、悲しんだり、時には楽しんだりします。人生というのは、この喜怒哀楽のローテーションとも言えます。いつも喜んでいたり、楽しんでいたりする人は人生を謳歌してそうですし、その一方でしょっちゅう怒ったり、悲しんだりしている人は人生に振り回されているように思えます。それでは、感情に流されないことが人生の満足度向上に繋がるのでしょうか。
感情に流されないために無感情になる、という意見も聞きます。しかし、感情があってこその人間だと思いますし、何よりも喜びや楽しみのない人生なんて退屈でしょう。ではどうするか。感情をコントロールできれば良さそうです。とはいえ、一言で感情をコントロールしろと言われても、実践することは難しいでしょう。
そこで、本記事では感情をコントロールする方法、そしてそれによって自然と行動力が生まれること。最後に、冒頭の名言を残したマルクス・アウレリウス・アントニヌスの『自省録』を紹介したいと思います。
■今現在を最優先にする思考をする
感情をコントロールするための一つのテクニックとして、今を大事にするという考え方があります。今現在幸せになるためには何をすれば良いか、どう行動すれば良いか、それだけを考えるということです。
何かに苛立ったり、悩んだり、不安になったり、悲しんだりする原因は、今現在ではなく過去又は未来に固執していることにあります。誰々の言動が腹立たしい、来週大勢の前でプレゼンしなければならないから不安で悩んでいるetc...etc...
確かに、過去があってこその現在であり、未来があってこその現在と主張される方もいるかもしれません。しかし、過ぎ去ったことを考えても仕方がありませんし、起こるかどうか分からない未来のことを考えていても仕方がありません。過去に失敗したのであれば、同じ過ちを犯さないように今学べば良いですし、未来が不安であれば自信を持てるように今の自分を変えれば良いのです。どちらにせよ、現在の行動に注力することで過去の失敗が良い体験と為し、未来の不安も消え去ることになります。
このように、過去は過去のこととして割り切り、そして未来は現在の行動次第で変わるものだという意識をすることで、怒りや不安といったマイナスの感情から解放されることが可能です。
■他人は変えられないことを知る
当たり前のことですが、他人を変えることは非常に難しい。その一方で、他人に対する自分の反応を変えることは思考を変えるだけで実現できます。とはいえ、この当たり前のことが中々実践できない。
例えば、信じていた友達から嘘をつかれたから悲しむという人がいます。もしかしたら悲しみではなく憎しみが生まれるかもしれません。こういった感情が噴き出てくる原因は、他人の言動に納得がいかないことによります。納得いかなければどうするか。人はそれを変えようとします。そして、変えることがとても難しいことを自分では理解しているため、それでも変えようとあがく。でもそれを実現するのは非常に困難であることに気がつき、その結果、悲しんだり怒ったりといった負の感情が湧き出てくることになります。
もし、ここで他人は変えられないということを理解し、実践できていれば話は別です。他人が嘘をついたのであれば、その原因は、例えば信頼されていなかったからでしょうか。であれば、より信頼されるように自分を変えるか、もしくは自分をもっと信頼してくれる人を新たに探せば良いだけです。この世の中にはその人、ただ一人だけが存在しているわけではありません。その人以上に自分とウマが合う人は必ずいるでしょう。
他人は変えられません。しかし、他人に対する自分の考え方は変えられます。それを意識すれば、悲しんだり、怒ったりすることもなくなるでしょう。
■これまでのことを実行すれば自然と行動力は高くなる
さて、これまで説明したことを実践できれば自然と行動力はできるようになります。なぜならば、これから起こる未来を不安に感じても仕方がなく、それよりも今現在自分がやりたいことをすることが重要だからです。また、自分の行動した結果、他人にどう思われるかを心配する必要もありません。ただ、ひたすらに今の自分が満足するように実行すれば良いだけです。
勉強をしようと思って勉強をする人は稀でしょう。テストで良い点を取りたい、誰かに勝ちたい、受験で合格したい、将来良い企業に入って安定を手に入れたい。そういった思考があるからこそ勉強という行動に結び付くのではないでしょうか。トレーニングをするのも同様に、健康でありたい、スポーツで上手くなるための基礎体力をつけたい、といった思考が働いてこそでしょう。
行動力というのは、行動しようと思って生まれるものではなく、思考から自然と生まれるものだということです。
■『自省録』のススメ
感情をコントロールしたい方に是非おススメするのが『自省録』です。この書籍は、世界史を学んだことがある人なら誰でも知っている古代ローマ帝国最後の五賢帝「マルクス・アウレリウス・アントニヌス」の言葉を集めた語録です。語録と書いたのは、『自省録』自体がマルクス・アウレリウス・アントニヌスが自身の思ったことを殴り書きしたものにすぎないからです。おそらく、彼自身も自分の言葉が後世で書籍化され、しかも大ベストセラーになるとは思ってもいなかったことでしょう。
そのような内容なので、第一章から順番に読んでいく必要もありません。少々哲学チックな書き方なので、読書慣れしていない方には読みづらく、途中で挫折してしまう可能性が高いことが想定されます。
そこで、全文読まずとも、流し読みして気になった言葉をピックアップし、別途自分でまとめるなり、付箋を貼っておいて後で見直すような、いわゆる辞書的な使い方が良いかと思います。私自身も本書籍を何回か読み通しているにも関わらず、半分以上理解できておりませんが、必要に駆られた時に付箋の貼られた箇所だけ何度も開きなおすという使い方をしています。
感情のコントロールは誰でもできるわけではありません。訓練を積んだもののみが達成できます。そして、具体的にどう訓練をすれば良いのか分からない方は、ぜひとも『自省録』を手に取ってみてください。
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